縮毛矯正で使用されるアルカリ剤は、ダメージレベルと施術への影響が大きく異なります。揮発性・残留性・水蒸気爆発リスクの観点から、髪への負担が大きい順に7種類の成分を解説します。

アルカリ剤の知識は、施術の安全性・再現性を大きく左右します。チオストシリーズはこのアルカリ剤の性質を踏まえ、単一還元でのコントロール性とダメージ配慮を両立した処方設計を採用しています。

DAMAGE RANKING

ダメージの大きい順に見る、7種のアルカリ剤

  1. 1
    水酸化ナトリウム(NaOH) 水酸化Na 最もダメージ大
    ダメージ
    揮発性低い
    残留性高い
    強さ業界最強クラス

    ケラチンのS–S結合を不可逆に変化させる業界最強クラスのアルカリ剤。タンパク質分解・乾燥・脆化・切毛リスクが非常に高い。すすぎ・中和が不十分だと残留しやすく、ランチオニン化により後処理カラーも不可になる。

  2. 2
    モノエタノールアミン(MEA) モノエタノールアミン 爆発リスク最大
    ダメージ
    揮発性低い(不揮発性)
    残留性非常に強い
    水蒸気爆発非常に高い

    不揮発性で毛髪内部に強く残留するため、膨潤状態が長く続く。高温アイロンで水分が内部に閉じ込められたまま一気に加熱され「ジュッ」という水蒸気爆発が発生。毛髪の空洞化、タンパク質流出、パサつき・ゴワつきの主因となる。チオストシリーズは一切不使用。

  3. 3
    炭酸ナトリウム(ソーダ灰) 炭酸Na 中程度
    ダメージ
    揮発性低い
    残留性残留しやすい
    臭い無臭

    緩やかなpH上昇を特徴とする中程度のアルカリ剤。適切に使用すれば穏やかだが、過剰使用では乾燥・硬化が起きる。残留しやすい傾向があり、十分なすすぎで除去することが重要。

  4. 4
    アンモニア アンモニア水 / アンモニウム水 使い方次第
    ダメージ
    揮発性非常に高い
    残留性少ない
    水蒸気爆発やや低い

    高揮発性でアイロンの熱で速やかに飛散するため、熱前に処理が完了していれば水蒸気爆発リスクは低い。即効性と還元効果の高さが特徴。施術中のパーマ臭は強いが、揮発後は残りにくい。チオストHの補助成分として少量採用。

  5. 5
    重炭酸アンモニウム 炭酸水素アンモニウム 比較的穏やか
    ダメージ
    揮発性分解状況次第
    残留性揮発しなければ残留
    臭い低刺激性アンモニア臭

    基本は穏やかだが、加熱や経時変化で強くなることもある。未分解なら刺激物、完全分解すれば影響は小さい。コントロールが難しいケースもあるため、使用時は分解状況の把握が重要。

  6. 6
    尿素 尿素 ほぼなし
    ダメージ
    アルカリ性ほぼなし
    役割保湿・補助
    臭い無臭

    実質的にはアルカリ剤というよりサポート成分。水溶性で流しやすく残留影響はほぼない。むしろ保湿剤として機能し、ダメージ毛の保湿サポートとして活用される。

  7. 7
    アルギニン アルギニン 最もダメージが少ない チオスト採用
    ダメージ
    揮発性低い(非揮発性)
    残留性適度に残る(有益)
    水蒸気爆発比較的低い

    アミノ酸系アルカリ剤で、毛髪との親和性が非常に高い。残留しても保湿・柔軟・補修として働くため「残ってもいい」成分。pH緩衝作用によりアイロン後も髪の内部環境を安定化。チオストL・AC・Hのメインアルカリ成分として採用。

COMPARISON

一覧で見るアルカリ剤の性質比較

揮発性・残留性・水蒸気爆発リスクの3軸でアルカリ剤の特徴を整理すると、チオストがアルギニンを選ぶ理由がより明確になります。

アルカリ剤 揮発性 残留性 爆発リスク 髪への影響
水酸化ナトリウム低い強く残る最大不可逆な変性・脆化
MEA低い非常に強い非常に高い空洞化・タンパク流出
炭酸ナトリウム低い残留しやすいやや高乾燥・硬化
アンモニア非常に高い少ないやや低い熱前に消失。構造安定
重炭酸アンモニウム分解次第分解次第条件次第制御が難しい
尿素流れやすいほぼなし保湿・補助のみ
アルギニン(チオスト採用)低い適度に残る最も低い保湿・補修・pH安定化